*

音盤紹介:ショルティによるマーラー/交響曲第4番(旧盤)

公開日: : 音楽のこと

solti_mahler4

今週に入って、
京阪神地方もいきなり寒くなりました。
18日には東京で大雪が降り、
交通が大混乱したそうですが、皆さん、ご無事でしたか?
一昨年、大阪でも大雪が降り、
難渋したことを思い出しました。
東京や大阪は普段雪が積もらないので、積雪には弱いですね。

寒いと暖かい音楽が聞きたくなりますが、
今週、やたらと聞きたくなったのが、
マーラー/交響曲第4番でした。
第1楽章の鈴の音から冬に相応しく、
それ以降は暖かな感触に包まれますので、
この季節に聞くにはいいのかもしれません。

マーラーの交響曲では、
第1番と第4番が比較的楽曲としては短く、
昔、LP1枚に収まることから、
録音が多かったです。
初めて聞いたのは、
ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの
モノラル盤だったでしょうか。
第4番は他のマーラーの交響曲と比較して、
あまり派手なところはありませんので、
人気はいまひとつのようですが、
初期交響曲の、
心の平穏と神を希求するマーラーのエッセンスの詰まったような楽曲で、
マーラー聞きになると、第4番が非常に好きになります。

今まで聞いた中で一番唸ったのが、
ウィレム・メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の、
古~いモノラル盤です。
音質もあり、その伸縮しすぎる演奏に、
最初は、「大時代的だな~」と好きではなかったのですが、
スコアを眺めながらいろいろな録音を聞く機会があり、
その時に、マーラーが書いたト書きや速度変化、ダイナミックスの変化に、
これほど忠実な演奏はない、ということを知ったのでした。

その他での演奏録音では、
ヘルベルト・ケーゲル盤や、
クラウス・テンシュテットのSWR南西ドイツ放送交響楽団盤が、
店長は非常に優れた演奏録音だと思っています。

そして、今週聞いてたまげたのが、
久しぶりに聞いた、
ゲオルグ・ショルティ指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の、
ショルティにとってはマーラー交響曲全集では旧盤に当る演奏録音です。
メンゲルベルクやワルターの歴史的録音は、
モノラルでお世辞にもHiFiとはいえませんが、
ショルティの旧第4番は、
演奏も素晴らしく、音も大変優れています。
1961年、ショルティにとって最初のマーラー録音であったそうです。
ショルティ自身もこの録音には大変満足していて、
「もう、この交響曲は録音したくない」と言ったそうですが、
その言葉がうなずける出来栄えです。
実際にはシカゴ交響楽団と新録音しましたが。
なにより、
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の響きが素晴らしく、
暖かみのある音が魅力です。

冬の寒い時期、
暖かな部屋で、
この暖かな交響曲を、
暖かい音色で聞く...。
なんか、ものすごい贅沢ですね(^^)。

関連記事

音盤紹介:ワルター、ツォフ&スウィトナーによるモーツァルト/フルートとハープによる協奏曲

モーツァルト/フルートとハープのための協奏曲は、 大変美しくて、しかも楽しく、 心が浮き

記事を読む

音盤紹介:アラウによるモーツァルト/ピアノソナタK.570、K.576

モーツァルトのピアノソナタ、 なんていうと、 いかにも地味で通好みのような感じがしますが、

記事を読む

音盤紹介:ワルターによるベートーヴェン/交響曲第3番「エロイカ」

5年前に東関東大震災が起こり、 まだその傷跡が癒えないときに、 熊本、大分で大きな地震が

記事を読む

音盤紹介:モンポウによるモンポウ/ピアノ曲集

夏から初秋にかけて、 まだまだ暑く、けだるい日が続きます。 そう、夏祭りや花火大会のにぎ

記事を読む

音盤紹介:ヴァルヒャによるバッハ/オルガン小曲集

オルガン音楽... というと、クリスマスに聞く特別音楽、 というイメージをお持ちの方も多

記事を読む

音盤紹介:シューリヒトによるモーツァルト/交響曲第41番「ジュピター」

モーツァルトの最後の交響曲となった第41番は、 楽曲の壮大さ、輝かしい音楽に、 「ジュピ

記事を読む

音盤紹介:ワルターによるマーラー/交響曲第9番

マーラー・ネタが続きます。 これもまた古い録音ですが、 交響曲第9番、 ブルーノ・ワル

記事を読む

音盤紹介:アモワイエルによるショパン「1846年、ノアンでの最後の年」

パスカル・アモワイヤル(アモイヤル)というピアニストがいます。 最近、アルカンのピアノ曲集

記事を読む

音盤紹介:クナッパーツブッシュによるブルックナー/交響曲第7番

思い出したら、 ブルックナーの交響曲は、 高校生くらいから聞いてはいたのですが、 その

記事を読む

音盤紹介:チェリビダッケによるラヴェル/「ボレロ」

モーリス・ラヴェルの「ボレロ」は、 1928年にバレエ音楽として作曲されました。 4分の

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ARGENTUM 520 試聴記 その2

デビュー当時の一時期、 飛ぶ鳥を落とすほどの勢いがあっても、

ARGENTUM 520 試聴記 その1

ARGENTUM 520が我が家に届いて、 早速、普段いろいろモ

QUADRAL ARGENTUMシリーズ販売開始...ただし、楽天とYahoo!です

あらいぐま堂を中心に販売する、 QUADRALの新しいスピーカー、A

ヤフオクでHAMILEXのTVボードを販売中です

あらいぐま堂では楽天、Yahoo!ショッピングストア、amazon

また、新しいフォノイコライザーを買ってしまった

MUSICA RAICHO3 PHONO、合研LAB GK06SP

→もっと見る

PAGE TOP ↑