音盤紹介:クナッパーツブッシュによるチャイコフスキー/「くるみ割り人形」
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音楽のこと
店長はハンス・クナッパーツブッシュが大好きで、
入手できるだけの演奏録音はたいがい揃えたと思います。
なぜ、クナッパーツブッシュの演奏録音が好きなのかは、
別の機会に譲りたいと思いますが、
店長にとっては最高の指揮者です。
クナッパーツブッシュはワーグナーとブルックナーに定評があり、
重厚長大型の音楽が得意だった、
というイメージがありますが、
なんのポピュラーな音楽や小品にも、
大変優れた演奏を聞かせてくれます。
その中のひとつがチャイコフスキーです。
クナッパーツブッシュは、
意外なことにチャイコフスキーが得意で、
若い頃から盛んに演奏していました。
特に多いのが交響曲第6番「悲愴」と交響曲第5番です。
ただ残念ながら、交響曲の録音は残っていず、
今だにクナッパーツブッシュの演奏録音は聞けません。
交響曲の演奏録音は今だに聞けませんが、
ありがたいことにバレエ音楽「くるみ割り人形」の組曲の録音が、
1950年と1960年、2種類が残っています。
1950年盤は、
第2次大戦後、クナッパーツブッシュが、
ベルリン・フィルの指揮台に復活したときのもので、
これは大変素晴らしい演奏録音です。
「花のワルツ」など、
どの演奏録音をも凌駕するほどの凄みを持っています。
1960年の録音は、
DECCA(LONDON)へのポピュラー音楽の録音で、
ウィーン・フィルとのDECCA最後のセッション録音、しかもステレオです。
今回は、
このウィーン・フィルとの「くるみ割り人形」の紹介です。
「くるみ割り人形」を初めて聞いたのは、
ディズニー映画「ファンタジア」のリバイバル公開でした。
「ファンタジア」は1940年のアメリカ映画ですので、
店長はまだ生まれていませんが、
子供の頃、テレビ放映があり(モノクロだったなぁ)、
映画館でリバイバル上映がありました。
映画の中で一番印象に残ったのが、
「魔法使いの弟子」と「くるみ割り人形」でした。
映画での演奏はレオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団です。
クナッパーツブッシュとウィーン・フィルは、
ほぼリハーサルなしの録音ですが、
クナッパーツブッシュの音楽になっているところはさすがです。
「くるみ割り人形」がバレエ音楽の、
しかもダイジェスト版だからこんなものだろう…という軽さは一切なく、
真正面から楽曲に取り組んだ重厚さがあります。
さらにファンタジーが豊かで、
クナッパーツブッシュの「くるみ割り人形」を聞いてしまうと、
他の指揮者の演奏録音ではどこか物足りなくなってしまうほどです。
「序曲」から聞きもので、
最後の「花のワルツ」まで、
ゆったりと、実に素晴らしい音楽が展開されてゆきます。
クナッパーツブッシュは、
きっと「くるみ割り人形」を愛していたに違いない、
という確信が持てる演奏録音です。
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