久しぶりの更新です(^^;。
何だかこのところあれこれ忙しくて、
まとまって音楽を聞けずにいます。
それでも、ひとつ。
ハインツ・レーグナーは、
ドイツ分断時の東ドイツの指揮者でしたので、
比較的地味でした。
でも、
シューベルト/交響曲第9番「ザ・グレート」や、
ワーグナーの管弦楽曲集などの非常に優れた演奏録音、
ヴォルフ=フェラーリ管弦楽曲集など珍しい録音があれこれあり、
日本では徳間音工がレコードや初期のCDをリリースしていましたので、
比較的入手しやすかったです。
レーグナーの演奏録音のレーベルはDeutsche Schallplattenで、
CDでは徳間音工のCDだけではなく、
Berlin Classicsの輸入盤でもあちこちで販売されていましたので、
いろいろ聞いては楽しんでいました。
後にキングレコードがマスタリングを変え、
再発しました。
レーグナーによる、
シューベルト/交響曲第9番「ザ・グレート」のゆったりとした演奏録音は、
今でも自分の中でかなり高い位置を占めています。
逆に快速のブルックナーでは、
重厚なブルックナーとは少し傾向が異なりましたが、
むしろ、オーストリアの作曲家であったブルックナーは、
こういう演奏もありだなと思うことができました。
その後、読売日本交響楽団の指揮者になり、
日本でも活動していました。
2001年に惜しくも亡くなりました。
店長がレーグナーの演奏録音を意識して聞き始めたのはかなり早く、
徳間音工のマーラー/交響曲第3番と第6番のLPでした。
第3番のジャケットは青空に鳥が飛んでいる写真、
第6番は画像にある通り、
やはり青空に冬の木立の写真で、
非常に美しいジャケットでした。
実は最初はジャケット買いでした。
まだまだマーラーの演奏録音が、
それほど多くありませんでしたし。
画像は第6番のLPで、
左下が最初に第3番、第6番が3枚組でCDリリースされた時のジャケットです。
第3番は1983年、第6番は1981年の、
アナログ録音からデジタル録音に変わる端境期のアナログ録音で、
録音も優秀です。
CDがリリースされて購入、
LPを整理しなければならなかった店長は、
惜しいと思いつつそれらのLPを人に譲ったのですが、
その第6番のLPを、最近、再び中古で入手しました。
CDの音もよかったですが、
LPにはやはり懐かしさを感じ、
このところの愛聴盤になっています。
マーラー交響曲第6番は、
最近では本来の第3楽章「アンダンテ・モデラート」が、
第2楽章として演奏されると喜ばれる傾向があるようですが、
レコードではレーグナーの第2稿による録音が最初でした。
マーラーは第2稿の後で、
再び「アンダンテ・モデラート」を第3楽章に戻していますので、
正しくは第3楽章「アンダンテ・モデラート」です。
EMIのバルビローリ盤で第6番を刷り込まれていた店長は
(バルビローリにも第2楽章「アンダンテ」とした
1966年のベルリン・フィルとの演奏録音も残っていますが、
それは横に置いておいて^^;)、
鬼門は第1楽章の行進曲のテンポでした。
第6番の演奏録音にはカラヤン、レヴァイン、アバドなど、
比較的テンポが速いものが多く、
ゆったり気味のバルビローリのテンポに慣れてしまった店長は、
そこで違和感を持ってしまったことが多かったです。
レーグナー盤もバルビローリよりは速いですが、
それでも上記の演奏録音よりゆったりしており、
違和感は少なかったです。
さらによかったのは、
その録音された音です。
非常に渋い録音で、
派手さはないものの、
深みのある落ち着いた音で楽曲を聞くことができます。
当時のDeutsche Schallplattenの音は、
西側のレコード会社の録音にはない、
飾りっ気のない真正さのようなものが感じられます。
ベルリン放送交響楽団の演奏も、
質実剛健の中にも柔らかさが感じられ、
落ち着いて音楽を聞くことができます。
良い意味でのいぶし銀の音が楽しめると言っていいと思います
(悪い意味では楽器のグレードがばらばらで統一されていないということですが)。
店長は第3番の国内盤中古LPを探してみるのですが、
残念ながらいまだに発見できていません。