ドヴォルザークは、
最近の店長の一番よく聞く作曲家になってしまいましたが、
交響曲だけではなく弦楽四重奏曲も好きで、
あれこれ楽しんでいます。
ドヴォルザークはその生涯にわたって
弦楽四重奏曲を書き続けました。
番号付き以外の弦楽四重奏曲でも、
非常に魅力的な楽曲がいくつかあります。
その中のひとつが「糸杉」と題された作品です。
「糸杉」は、
元々、グスタフ・フレーガー=モラヴスキーの詩集から作曲された
ドヴォルザークの初期歌曲集を
さらに弦楽四重奏曲に編曲し直したものです。
ドヴォルザークの初恋の想いを込めて作曲したそうで、
ひじょうに美しく、また切ないメロディが充満した、
甘く切ない弦楽四重奏曲集といってもいいと思います。
「糸杉」にはさまざまな団体の録音があり、
どれも聞き応えがありますが、
店長は、NAXOSからリリースされた
プラハ・ヴラフ弦楽四重奏団の演奏録音を、
このところ良く聞いています。
それほど個性が強い演奏ではありませんが、
良い意味での中庸さを得ており、
さわやかさも伴っていて、
聞いていて疲れないという面があります。
晦渋さは皆無、
ドヴォルザークの楽曲に乗せて、
自身の甘酸っぱい初恋の思い出に浸るのも悪くないですね。