モーツァルト/セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は、
超有名曲です。
録音も、一体どれくらいあるのか分からず、
さらにポップスやジャズにアレンジされたものも数多くありますので、
どこかで必ず聞いたことがあるかもしれない…という楽曲です。
映画「アマデウス」の冒頭の方で、
真実を知るため、そして贖罪を即す神父が、
モーツァルトを殺したと主張するサリエリ(アントニオ・サリエリ)の楽曲を知らず、
サリエリがフォルテピアノで
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章を少しだけ弾くと、
神父は嬉しそうに「あ!この曲知っています!」と答える場面があります。
また、同じく映画「エイリアン」で、
宇宙を航行する宇宙船ノストロモ号のデッキで、
船長がくつろぐために「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第2楽章を聞く、
という場面も印象的でした。
店長はいったい、
いつ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をはじめて聞いたのか、
さっぱり分かりません。
たぶん、子供の頃にはすでに聞いたことがあるような気がします。
レコードでは、
確か、カール・ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団の
DECCA盤(当時の日本ではLONDON盤)だったと思いますが、
定かではありません。
その後、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は、
いくつくらいの演奏録音を聞いたのか、思い出すのが酷なくらいです。
それぐらい、多くの同曲を聞いてきています。
とてつもなく面白い録音は、
店長の大好きな、
ハンス・クナッパーツブッシュにライヴ録音が残っています。
第4楽章が冗談のようにきわめて遅く、
誰が聞いても、その異形な演奏振りに肩透かしを食らい、
笑い出してしまいます。
では、推薦できる録音はどれだろう?と思うと、
古楽器の演奏録音が隆盛し、
その音を潜り抜けたり、聞いている真っ最中ですので、
トン・コープマン指揮アムステルダム室内合奏団盤が、
ひじょうにふさわしいのではないかと思います。
フィルアップされているディヴェルティメントK.136-138も大変美しく、
さらに清涼感のあふれる演奏録音で、
大きな編成で聞く「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」も聞き応えがありますが、
小編成のオーケストラの響きは透明で大変美しい響きがします。
特に、これから暑くなりますので、
コープマン盤はうってつけかもしれません。