LP時代から、
演奏者や楽器製造会社(多くはピアノですね)などから、
自主制作盤が数多くリリースされてきました。
一般には目に付きにくいので、
なかなか入手が難しい面はありますが、
多くはお披露目的なものが多く、
店長もあれこれ聞いてきましたが、
記憶に残ったり、
後に一般流通する形でリリースされ直すものは少ないです。
また、一般流通のJクラシックとしてリリースされている録音も、
リリース時に話題性はあっても、
「では繰り返し聞くか?」ということになると、
1回聞いてそれで終わり、という残念なものも数多くあります。
札幌出身の安田里沙さんの、
「Lisztへのオマージュ」というCDも、
安田さんの自主制作の形でリリースされました。
店長は2月にフェイスブックでそのリリースを知り、
amazonで入手できると分かって、
早速、注文して入手しました。
以来、何か聞きたいときにちょっと聞く、
というBGM的な聞き方で何回もCDプレーヤーのトレイに載せたのですが、
あるとき、ちゃんと聞こう…と、
STAXのイヤースピーカーで全曲をモニターしてみました。
すると、このCDに録音された音の良さに驚くことになってしまいました。
ひじょうに優れた録音です。
録音された音も良いですが、
演奏も清々しく、
凛とした空気感を感じられて、
非常に良い演奏です。
リスト/「カンパネラ」から、
その清楚で凛とした演奏も大変素晴らしいですが、
「ハンガリー狂詩曲第2番」では、
まじめな中にも弾んだ楽しさがあり、
聞き応えがあります。
その他、小品や「巡礼の年」からの楽曲を含め、
最後まで美しくも楽しい仕上がりになっています。
このようなCDは誰かが紹介しないと目に付かないので、
紹介しておきます。
リストの超絶技巧の楽曲を聞く…というより、
リストのより叙情的な面を聞く、
ということでは、瑞々しく愛聴盤になりうるCDです。
今のところ、一般のCDショップでは入手できませんが、
amazon、CDのネットショップ「アリアCD」さんで入手可能です。
なくなってしまう前に是非盤でお薦めします。