たいへん暑いですが、
もうすぐ夏の海の季節は終わります。
お盆が終わると、
関西方面の海水浴場はクラゲだらけになり、
刺されますので遊泳がしにくくなります。
子供の時分、それにもめげず夏休みが終わるまで、
近くの海水浴場に行っていましたっけ。
阪神間でも、
西宮市あたりに海水浴場があった頃の話です。
今は兵庫県では須磨まで行かないと海水浴はできないようです。
「海」を主題にした音楽といえば、
真っ先に思い浮かぶのが、
ドビュッシーの交響組曲「海」です。
初めて聞いた「海」は、
まだピエール・ブーレーズが尖がっていた頃、
フィルハーモニア管弦楽団とCBSに録音したレコードです。
ブーレーズは1970年にクリーヴランド管弦楽団と来日(万博クラシック)、
同曲も演奏しました。
店長も旧大阪フェスティバルホールで聞きましたが、
指揮棒を持たないブーレーズの手が一閃すると、
大きな波が湧き上がるようで、
とってもかっこよかったです。
レコードでは、
その他アンセルメやミュンシュのRCA盤などを聞き、
CDになった後も数多くの「海」に接してきましたが、
一番驚いたのが、
シャルル・ミュンシュ指揮フランス国立放送管弦楽団の、
コンサートホール盤をCD化したfnacのCDでした。
これはレコードでも出ていましたが、
店長が実際に耳にしたのはCDになってからでした。
この「海」は凄いです。
録音やオーケストラには、
多少の荒っぽさは感じるものの、
「海」のリアリティはこのミュンシュ盤と、
ラファエル・クーベリックの、
正規では出ていない放送用録音が双璧です。
ミュンシュ盤は波を被ってビショビショになるのではないか、
という幻想すら持たせる演奏で、
これを聞いてしまうと、
どの「海」も生ぬるく感じてしまうほどです。
ミュンシュのfnac盤には、
同じドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」も含まれていますが、
これもまた凄い!
アンニュイ感を思わせる演奏が多い中で、
これは真昼間のエネルギーを感じさせる、
アンニュイな感覚が微塵もない演奏録音です。