梅雨が終わり、
いよいよ本格的な夏です。
大阪は暑いです。
今日の予想最高気温37度。体温よりも高い。
店長は夏というと、
夏祭りを思わせるにぎやかな音楽より、
イギリスのフレデリック・ディーリアスの
静かで情感の豊かな音楽を
真っ先に思い浮かべてしまうところがあります。
ディーリアスはイギリスに生まれ、
アメリカで成長し、
ドイツで学び、
フランスに住んだというコスモポリタンですが、
その音楽は、「イギリス音楽」というと
真っ先にディーリアスの名前が出てきてしまうところは、
店長の趣味だと思います。
ブリテンでもヴォーン・ウィリアムスでも
エルガーでもウォルトンでもいいはずなんですが。
もっと遡ってヘンリー・パーセルでもいいですが。
店長はディーリアスのほかでは、モーラン、ブリッジという、
とてつもなく地味な作曲家も好きです。
人それぞれです。
幻想曲『夏の庭で』、川の上の夏の夜、夏の歌、夏の風景(グアの夏)など、
「夏」と題名の付いた楽曲がいくつかあり、
店長は「川の上の夏の夜」を最初のほうに聞いたことから、
「夏」というと「ディーリアス」、
という連想につながっているのかもしれません。
ディーリアスは 1862年に生まれ、
1934年に亡くなっていますので割と現代に近い作曲家です。
でもその作風は極めて保守的で、
うねうねと、どこまでも田園景が続くかのような情感が支配します。
ディーリアスには「人生のミサ」などの大作もありますが、
小曲もいっぱい作っていますので、
むしろ、その小曲を集めた管弦楽曲集が聞きやすいといえます。
古くはトーマス・ビーチャムがディーリアスの紹介に熱心で、
今でもそのステレオ録音を聞くことができます。
弟子のフェンビーによる録音もあります。
ディーリアスはイギリスの指揮者ならたいがい取り上げていますので、
どれを聞いてもいい、と店長は考えています。
チャールズ・グローブス、アンドリュー・デイヴィス、
ノーマン・デル・マー、その他いろいろ。
でも、ドイツ・オーストリア系の指揮者や、
スラヴ系の指揮者のディーリアスにはなかなかお目にかかれません。
店長のCD棚にはさまざまなイギリスの指揮者のディーリアスがあります。
その中でお気に入りは、
ジョン・バルビローリの一連の録音です。
ネヴィル・マリナーにも1枚だけですが、
瑞々しい録音の管弦楽曲集を残しています。
今回はディーリアスでは、
必聴ともいえるバルビローリの録音を紹介します。
バルビローリはひじょうに人間くさい演奏をする人ですが、
その楽曲の優しい情感や哀感は申し分なく伝わってきます。
夏の夜の是非盤としてお勧めします。
店長は春夏秋冬、ディーリアスを聞いているようなところがありますが…。